「小1の壁」にぶつかる家庭を支援しようと、始業前に小学校で子どもを預かる動きが広がっている。小学校入学に伴い、保護者が先に出勤し、登校まで留守番せざるをえなくなる子どもなどの居場所をつくるためで、朝食を出すことを検討している自治体もある。一方で、長時間にわたり学校や学童保育で過ごす子どもの疲れを案じる声もある。
まなviva!(学び場)
幼い子どもから、人生のベテランまで。日々の暮らしの中に、学びは満ちています。「学ぶ」をとりまく最新事情を伝えます。
今月1日、朝8時前の豊島区立池袋本町小では、まだ静かな教室で1年生の4人が本を読んだり、だるまさんが転んだをしたりしていた。傍らで用務員が見守る。
息子を連れてきた30代の母親は「母子家庭なので朝の預かりは助かる。ただ、疲れるのか入学前より1時間早く寝るようになった」と話し、午後6時の学童保育の迎えまでに仕事を終えられるよう急ぎ足で出勤していった。
初月の利用は申し込みの2割
同区は先月から1年生の朝の預かりを始めた。子どもの進学を機に、仕事と子育ての両立が困難になる「小1の壁」対策の一環で、22ある全区立小で平日の午前7時45分から実施している。
区放課後対策課によると、全…